18. XTC – Oranges & Lemons

2020年6月30日

↑は「Oranges & Lemons」のジャケットの元ネタとなっているMilton Glaser氏の作品。「WOR」というラジオ局のポスター、これは1966年作品。Milton Glaser氏といえば一番有名なのは「I ♡ NY」のロゴでしょうか。私は知らなかったんですがボブディランのベストアルバム「Bob Dylan’s Greatest Hits」の付属ポスターも彼の作品だそうです。

「これがディランのポスター。素晴らしすぎる・・・」
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XTC – Oranges & Lemons (1989 Virgin)

「歴史に残る名ジャケット」

このブログは超私的に自分が好きなアルバムを選んでいるので今回は少し飛んで9枚目のアルバム「Oranges & Lemons」です。ちなみにXTCはこれで3回目という事でリリースが多く好きなバンドはどうしても続いてしまいますね・・・。

という事でこの「Oranges & Lemons」ですが↑でも書いた通りまずジャケットが本当に素晴らしいですね。レコード屋に飾ってあったら必ず手に取ってしまう魔法がかかってますよねこのレコードって。そしてLPは2枚組という至れり尽くせりな徹底っぷり。9枚目にしてこのクオリティのアルバムがリリースされるのかと、もちろんリアルタイムではないですが後追いとして見てもアンディ・パートリッジの才能には脱帽以外の言葉が見当たりません。

「ヒットソングの書き方が分からない」と歌うアンディですがこのアルバムに収録されている「The Mayor Of Simpleton」はXTCの歴史の中で一番を選ぶ人も多いと思います。時間が経ちリリースを重ねるにつれ、シンプルに、柔軟に変化するメロディの到達点の一つではないでしょうか。さわやかでモダンなイントロから始まり波のように重なるサビのメロディ、何重にも折り合うボーカルとコーラス。川の上流がずっと続いているような曲構成には舌を巻くばかりです。

アンディは「イメージで言うと「Skylarking」は牧歌的、「Oranges & Lemons」はポップで攻撃的。蛍光灯のように輝いている。初めてロサンゼルスでレコーディングしたが、もし雨の多いイギリスでレコーディングしていたらオレンジ色が濁っていたかもしれない」と語っております。

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