7. Protex – Strange Obsessions
The Boysが「Punk Rock」ならこのProtexは「Punkish powerpop」とでも言うでしょうか。パワーポップの定義もあってないような物ですがPunkの熱量とバンドが持っているポップセンスの融合が奇跡的なバランスを築き信じられないほどのレベルの7インチのレコードを連発。中でも一番の代表曲である1st7インチ「Don’t Ring Me Up」は2019年に日本で映画が公開された「Good Vibrations Records」からのリリースでした。
同郷であるStiff Little Fingersの男気とUndertonesの普遍的でシンプルながら輝き続けるポップセンスの良いとこ取りのようなProtexはアイルランドだけではなく世界的に見ても肩を並べるバンドがいない程一貫して良い曲を書き続けていました。
Protex – Strange Obsessions (2010 Sing Sing Records)
Protex – Strange Obsessions (2019 Bachelor Records)
7インチのリリースを重ね人気・実力ともにあったバンドProtex。アルバムに向けてレコーディングされるも結局リリースされる事なく話自体が幻となってしまいお蔵入りされ30年。アメリカのオブスキュアパンクバンド再発レーベル「Sing Sing Records」からついに再発され無事に日の目を見る事になりました。
再発される前の話では、ごく少数のテストプレスだけ出回っているとかアルバムの音源を聴いた事があるという先輩がいるなど嘘とも本当とも言えない話題ばかりだったのですがやっと自分の耳でアルバムを聴いて人生の目標を達成したかのような満足感と感動したのを今でも覚えています。
しかし「Sing Sing Records」からリリースされるも即完売でレア化していたのですがこの度ついにオーストリアの「Bachelor Records」からリイシューされました。(しかしまたまた1stプレスは即完売で2ndプレスの発売待ちです。みんなで楽しみに待ちましょう。(2020年3月現在)